10 Aug 2016

今日はチラーヂンについてお話しようと思います。
橋本病といっても、初期の頃ではなくて、甲状腺機能低下症になり治療が始まっている場合ですね。
甲状腺機能低下症の治療で、一般的にチラーヂン(商品名;チラーヂンS)という薬が使われます。
ここに訪問して下さった方々の中にも服用されている方もおられるでしょう。
甲状腺機能低下の状態とは。
- 甲状腺ホルモンの不足状態が続く
- 心臓の動きが悪くなる
- 肝臓の機能が低下する…など、
- 色々な臓器に影響が出てくる
- 血液中のコレステロール濃度が上がり、動脈硬化を起こす危険性が高くなる
このようなリスクを避けるためにも、甲状腺機能低下症が確認されたら普通はすぐ治療をはじめます。
甲状腺機能低下症の治療とは
- 甲状腺 機能低下症の治療法とは、ただ1つ。
- 体に不足している甲状腺ホルモンを薬で補う薬物療法しかない。
自己免疫によって組織が傷つき破壊された甲状腺を、もう一度ホルモンが合成、分泌をできるように修復する方法はないので、外から補うしかないのです。
この治療によく使われる薬がチラーヂンSなのです。
甲状腺ホルモンと同じ成分のT4製剤
甲状腺ホルモンには、T3とT4の2種類があります。
T4は、体の状態に応じて肝臓などでT3に変化します。T3はパワーがありますが、T4の方が調整力があるため、治療に使う場合はT4を人工的に合成した薬、チラーヂンSを使います。
合成T4製剤(商品名:チラーヂンS)
- チラーヂンSの主成分は、体内でつくる甲状腺ホルモンと同じ成分。
- 体にとって異物ではない。
- そのためアレルギーを起こすことはない。
- 持続的な治療に向いている。
- 指示通りに飲んでいれば、副作用もない。
はじめは少量から
- 甲状腺ホルモンの服用は少量からはじめる。
いきなり大量のホルモンを補給すると、体全体のバランスを崩してしまうからです。
特に、心臓の病気のある人や、甲状腺機能低下の激しい人は、少量から慎重に量を増やしていきます。時には入院が必要になる場合もあります。
年齢、機能低下症になってからの期間、重度性、合併症の有無などにもよりますが、通常は1日25μg〜50μgから服用を始めます。
そして血液検査でホルモン濃度をはかりながら、徐々に量を増やし、その人に適した量を決めていきます。
チラーヂンS服用後
・服用を始めて一ヶ月以上経つと、飲んだT4製剤(チラーヂン)の量に見合ったホルモン濃度に達します。
・服用後2〜3ヶ月になると、自分に適した量がわかる
・あとはその適量(維持量)を継続して飲んでいく。(維持量は1日100〜125μgとする場合が多くなっている。)
・服用後4ヶ月くらいで症状が取れる
・量が決まれば変更はあまりない。
チラーヂン(チラーヂンS)まとめ
- 甲状腺機能低下の治療薬として使われる。
- 甲状腺ホルモンと同じ成分のT4製剤。
- 体にとって異物ではない。
- 適した量を飲むことが大事!
- 適量を飲んでいれば、副作用は無い。
- 服用後2〜3ヶ月になると、自分に適した量がわかる。
- 服用後4ヶ月くらいで症状が取れる。
- 量が決まれば変更はあまりない。
(参考文献:バセドウ病・橋本病その他の甲状腺の病気 患者のための最新医学)
いつも飲んでいるチラーヂンSですが、本当に適量か?は大事ですね。
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